「なぜ子どもたちがこんなに悲しまなければならないのですか」

ローマ法王が、千葉県の7歳の女の子から
東日本大震災に際して
「なぜ子どもたちがこんなに悲しまなければならないのですか」
という質問を受けました。
 
ローマ法王がテレビで一般の視聴者からの質問に答えるという初の試み。
多数の応募者の中から7人の質問者が選ばれ、
その内の一人が千葉県に住む日本人の少女だったのです。
 
その少女はビデオレターの中で、
「私は日本人で7歳です。私はとても怖い思いをしています。
 大丈夫だと思っていた家がとても揺れ、同じ年頃の子どもがたくさん亡くなったり、
 外の公園に遊びに行けないからです。
 なぜこんなに悲しいことになるのか、
 神様とお話ができるポープ(英語で法王の意)、教えてください」
 
 あなただったら、どのように答えるでしょうか?
 
もちろんこの問いには、科学や数学で導き出せる答えはありません。
「意味や理由や目的」というものに対して答えを用意できるのは、
哲学・思想・宗教・価値観といった領域のみです。
 
さて、ローマ方法は、以下のようにその少女に答えました。
「私も同じように『なぜ』と自問しています。
 いつの日かその理由が分かり、
 神があなたを愛し、そばにいることを知るでしょう。
 私たちは苦しんでいる全ての日本の子どもたちと共にあり、祈ります」
 
※引用記事はコチラ
 
人が、ましてや子ども達が理不尽な苦しみを受ける理由とは何なのでしょうか。
例えば、苦しみを乗り越えて「成長するため」という理由を
かろうじてつけることができるのかもしれませんが・・・
じゃあ更に言えば、若くして亡くなってしまう子どもの苦しみに意味はあるのでしょうか。
今回の東日本大震災では、児童の死者行方不明者が1,100人超もいるそうです。
 
私には、人々が理不尽に苦しまなければならない理由が全くわかりません。
ローマ法王の言うように、いつかわかる時が来るのでしょうかね。
 
ただ、少なくとも一つだけ言えることがあります。
ローマ法王は、
苦しんでいる全ての日本の子どもたちと共にあり、祈って下さるということ。
そして、世界中の心優しき人々も苦しんでいる子ども達を心配し、
苦しみが早く去るように祈ってくれているということ。
 
神様はいるかどうかわかりませんが、
人々の優しさや良心は、目に見えなくても確実にこの世界に存在します。
 
この理不尽な世界に対抗するための武器は、
神頼みよりも、
人々の優しさや良心を力に変える
ソーシャルビジネス等の人類の知恵なのではないかなと、今は考えています。