リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ

今日のお話は、友人に教えて頂きました。
とても本質的なことがそこにあると感じたため、今回ご紹介させて頂く次第です。
 
2012年6月20日〜22日までの3日間、
リオデジャネイロ(ブラジル)において、
「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」が開催されました。
この会議は、地球環境問題に関する国際会議です。
 
地球の環境問題に関して、各国の首脳がスピーチを行ったのですが、
日本からも玄葉外務大臣がスピーチを行っています。
 
そして最後の演説者は、ウルグアイのムヒカ大統領でした。
彼のスピーチは、今ツイッターフェースブックを通じて日本中で読まれています。
内容が非常に本質をついているからです。
 
まずは、このスピーチを日本語に翻訳して頂いている内村明さんのブログをご覧下さい。
彼は、ウルグアイの隣国のパラグアイに一時滞在されている日本人です。
ウルグアイ大統領のスピーチを聴き、
これは多くの人に伝えないとといけないと考えられたようです。
 
リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版)
 
ブログ中にもありますが、このムヒカ大統領は、「世界一貧乏な大統領」と言われています。
彼は個人資産を87%寄付して、家とトラクターだけで暮らしているのだそうです。
 
さて、ムヒカ大統領の演説の中で、「これは」と思ったところを少し挙げたいと思います。
 
私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。
命よりも高価なものは存在しません。
 
高度成長期が終わり、
「発展」=「幸せ」ではないことが、だんだん日本社会全体に知れてきています。
そして、「幸せって何だろう?」というのが今の段階だと考える次第です。
 
私は、このブログで「幸せ」の正体を考えに考え続け、
「幸せ」の源泉は、
「富」でも「権力」でも「ステータス」でも「才能」でもないと思っています。
「命」は有限なのですから、何を持っているかよりも、
その「命」の燃やし方に「幸せ」の源泉はあると考えます。
 
多分「幸せ」を追求する上で大切なことは、騙されないこと。
社会や会社や組織が、こうすることが「幸せ」ですと言うかもしれない。
でも「幸せ」だけは、自分の頭で考えないといけないと思います。
どんなに「変わっているね」と言われようと。
あなたの「人生」以上に高価なものなんて、本当に存在しないのですから。
 
「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、
 無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
 
これは、そのまま「資本主義」の構造にあてはまると思います。
別に「資本主義」の構造をひっくりかえす必要はないと思いますが、
個々人(競争に負けた人も勝った人も)が、
「資本主義」のもたらす勝利の先に「幸せ」があるという蜃気楼を払いのけ、
何が自分にとって「幸せ」なのか
自分にとってのリアルや本質を考える必要があると思うのです。
  
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために戦うのであれば、
人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを
覚えておかなくてはなりません。
 
私は、この部分にもっとも感銘を受けました。
「発展」や「富」が人の「幸せ」なら、
「環境問題」は人々の「幸せ」を減衰する「障害物」です。
ですから現在の価値観では、「環境問題」は解決するはずもない。
 
しかし、本当の「幸せ」とは何かを皆が考え始めた時、
「環境問題」は「障害物」から、「幸せ」のために積極的に解決すべき課題となり得るのです。
 
今ちょうど、日本でも「試金石」がありますね?
何だかわかりますか?
 
原発再稼働」の問題です。
「発展」や「富」を優先するなら、「原発再稼働」を支援すべきだと思います。
何が何でも「原発」を稼働させたい人達の動機も、どうやら「富」のようですし。
まだまだ、「富」という蜃気楼を追う人々が世の中で頑張っています。
 
一方、「原発」を満足に管理できないことが明らかになったあの集団に
原発」を再稼働させることは、間違いなく「環境問題」でしょう。
原発再稼働」に反対する人々は、何を考え反対をしているのか?
 
それは、自分達の「幸せ」だと思います。
「発展」=「幸せ」ではなく、「環境」=「幸せ」なのです。
 
今、日本の中でこれだけ多くの人々が、
自分達で「幸せ」を考え始めていることに、私は「心強さ」を感じます。
 

 
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