私は、「料理人」兼「漁師」

自営幸福論」というブログ記事を、昔描きました。
概要は、以下の通りです。
「サービス経済化」の話から始まり、
現在隆盛を極める産業は第三次産業の「サービス業」であるという知識の確認。
そして、この「サービス業」というフロンティアでは、
自営のチャンスが、たくさんあるというお話でした。
 
「サービス業」は、無形の価値を生み出す業態です。
ですから、設備投資が必要な第一次産業第二次産業に比べれば、
個人でも参入しやすい業界だと感じています。
もちろん、
大手スーパーのような巨大な設備投資が必要な業界に
個人が参入することは難しいでしょう。
低価格と大量品揃えの競争に、個人が参入するのは今更無理だと考えます。
 
しかし町には、個人店で繁盛しているサービス業も存在する訳です。
そう言われて、あなたはどんなお店を連想しますか?
 
私が連想するお店は、以下の通りです。
 美容院
 (美容師のセンスと腕前が勝負の鍵?)
 ブティック(死語?)のようなセレクトショップ
 (原宿とか渋谷とか吉祥寺をイメージして下さい。店主のセンスが光ります)
 行列のできるラーメン屋
 (なぜかチェーン店より、個人店の方が美味しいところは美味しいですよね)
 秋葉原にあるようなマニアックショップ
 (自分の価値観と一致するお店に通う人達の心理はよくわかります
  「同好の士」というヤツです)
 雰囲気のある喫茶店・小料理屋
 (馴染みの客が通います、オーナーや女将さんとの会話を楽しみにして
  多少チェーン店に比べて値段が高くても、その空間は居心地いいのです)
 観光地のこだわりの飲食店
 (観光地に行って、わざわざチェーン店には入りたくないですね。
  夫婦で店を切り盛りするこだわりレストランとか、よくテレビで紹介されます)
 
あなたは、どんなお店を想像したでしょうか?
きっとまだまだあると思いますよ。
 
そしてある程度例を挙げたところで、またまた問いかけです。
これらに共通する特徴は何だと思いますか?
 
私は「人間味」だと考えています。
そこに人がいるという感覚です。
料理は、機械的マニュアル作業で作られたものでなく、
味にこだわりのある店主が精魂込めて作るから、美味しそうに感じるのです。
洋服は、一般的な品揃えよりも、
自分とセンスが似ている店主が集めてきたコレクションだから、
その店を覗きたくなるのです。
マニアックな商品は、「わかっている」同好の士が売っているから、
そこの品揃えに期待して店を覗くのです。
 
これらは、マニュアルで標準化を図り、
人間味というデコボコを排除する大手資本の店には不可能な芸当だと考えます。
 
ですから、まだまだ自営を目指す人にはチャンスがあります。
まずは自分の「人間味」を活かせる分野を模索し磨き、それを商売にするのです。
 
今ITの驚異的な発展によって、更に自営を目指す人々の参入障壁は低くなっています。
品揃えで勝負する個人のネットショップは、百花繚乱の状態です。
また、私はやっていませんが、アフィリエイトで稼ぐブロガーも立派な商売人だと思います。
彼らは、こだわりの「情報」を売って利益を得ているのです。
 
まあ私のブログも、読んでいる人達の「時間」を割いて頂いているので、
「情報」と「時間」の交換という商売をしていると言えば、そうなのかもしれません。
 
他者との交換が成立する以上、私のブログにおいてもマーケティングが可能です。
 
どんなターゲットに、どんな情報を、どのような強みで、提供するのか?
ここを明確にすることで、来客数はきっともっと増えると思います。
 
まあそんな訳で、私もネット世界というフロンティアにおいて、
自前で「情報」を加工したり開発したりして、他者に提供していますので、
「自営」をしていると言えなくもない訳です。
私は、読者のアクセス数やコメントを対価として得ています。
私の商品は、私の「知識」や「センス」と、「考察して描く」という加工の手間です。
 
さて、私のブログ活動を「自営業」に見立てたら何かな?と、
頂いたコメントに返事を描いている時に、私は考えました。
 
そして私は、以下の結論に辿りついたのです。
自分は「料理人」だなと。
 
よい「料理人」に必要な要素は、「素材の選定」「素材の調理」。
私は、自分の興味を強く惹く「ネタ」を常に探しています。
見つけたら、それに基づいてブログ記事を描く訳です。
私は、料理の「素材選び」には自信があります。
7,579回のツイートを頂いたヒット作「泣いたゴリラ」は、「素材選び」の勝利です。
もちろん、素材をそのまま出しても、美味しくはありません。
素材の味を引き出す調理の腕前も問われる訳です。
この記事には、文末に以下のようなオリジナルの「味付け」を施しました。

苦労のない穴ですか・・・

もしかして「死」ってそんなに恐ろしいことではないのかな、なんて考えてしまいます。

自然から離れて生きる人間は、

「死」を直感的に理解できず、未知のものとして極度に恐れる訳ですが、

大自然の中で生きる動物達は、

人が思うよりも、「死」を優しい存在であると認識しているのかもしれません。
私は、この味付けもヒットした要因だと考える次第です。
 
そして私は、たまに「漁師」にもなります。
つまり、「料理人」兼「漁師」です。
 
私は、私の「人生」の「経験」から、
「生きる」上での「知恵」とか「真理」とかを「帰納」的に模索しようとしています。
帰納」とは、個別的・特殊的な事例から
一般的・普遍的な規則・法則を見出そうとする論理的推論の方法のことです。
つまり私は、
既存の素材ばかりでなく、食することのできる新たな素材も見出そうとしています。
 
私は、私の「経験」という海に船を出して、珍味を探している漁師でもある訳です。
そしてこの大海原の「冒険譚」自体も、私のブログでは商品として提供されます。 

さて、この私の飲食店に対するあなたの評価はいかほどでしょうか?
日替わりとまではいきませんが、
あなたの「心」と「脳」を満たす料理を日々腕を振るって提供しています。
最初は食べられたものではありませんが、
今はなかなかの腕前になっているようにも感じる次第です。
しかし、料理の世界は奥が深い。
慢心しないで、更に腕を磨かないといけませんね。
そのためには・・・
これからも「知識」の森に分け入り、素敵な既存の素材達を探してきます。
これからも「経験」の海に漕ぎ出し、見たこともないような珍味を発見してきます。
 
ところで、私は上記「自営幸福論」にのっとり、
定年退職したら「哲学カフェ」をリアル店舗でオープンしたいと思っています。
 
老後の備えなんてほとんどしていない私ですので、
私は自営で老後を乗り切ろうと想っている次第です。
 
この「ブログ」は、一生続けます。
「哲学カフェ」をオープンさせたら、皆さんにもブログ上で報告しますので、
もしよかったら一度店を覗きに来て下さい。
一杯の美味しい「珈琲」と、
店主である私や他のお客様との「対話の場」をご提供いたします。
コンセプトは、「舌」と「心」と「脳」を満たす喫茶店でございます。
 
さてさて、それまでに私はもっともっと「人間味」を高めなければなりません。
あと、珈琲や紅茶に関する知識も仕入れておかないと。
 
まあ、時間はたっぷりあります。
ゆっくりと着実に準備を進めていきたいと考えている次第です。
 
私の「夢」は、「老後」にあります。
若くはない私ですが、「老後」までにはまだまだ猶予がある訳です。
「老後」に「夢」があるということは、結構素晴らしいことだと思いませんか?
 
私の「人生」が「実」を結ぶのは、最後のその時なのです。
私の「人生」は、途中では枯れませんよ?
 

 
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