鳩に関するエトセトラ

今日は、久しぶりに雑学です。
テーマは、鳩(ハト)。
 
普段私たちが見かける鳩には、2種類の鳩がいます。
カワラバトとキジバトです。
 
さて、以下の写真。
どちらがカワラバトでどちらがキジバトかわかりますか?
 

 

 
 
 
答えは、上がカワラバト、下がキジバトです。
 
鳩は、私たちにとって最も身近な野鳥と言えます。
都心にお勤めの方であれば、通勤の途上で必ず1日複数羽の鳩を目にしているはずです。
また郊外にお住まいの方であれば、必ずキジバトの鳴き声を日常で耳にしていると思います。
 
あまりにも日常過ぎて、意識していないかもしれませんね。
 
今日は、そんな私たちの日常に寄り添って生きている鳩という「生命」について、
少し知っていきましょう。
 
さて、上のカワラバトの写真は私が撮ったものです。
キジバトの写真も自分で撮ろうとしたのですが、
キジバトは警戒心が強く近寄るとすぐに飛んで逃げてしまいます。
ですので下のキジバトの写真は、
インターネットの野鳥図鑑から拝借したものです。
 
でも、キジバトの警戒心が普通なんだと思います。
カワラバトは、警戒心がなさすぎです。
どんなに近づいたって、歩いて逃げるだけで飛んで逃げやしません。
飛んで逃げるのは、子どもが面白がって近づいた時くらいでしょう。
 
という訳で、まずはカワラバトの説明から。
カワラバトという名前には聞き覚えがないかもしれませんが、
普段「ドバト」と呼ばれている鳩のことです。
実はこのカワラバト、日本の在来種ではありません。
 
ウィキペディアによりますと、
カワラバトは、本来ヨーロッパ、中央アジア北アフリカなどの乾燥地帯に生息する鳥でしたが、
人に馴れやすいため家禽化され、
食用や伝令用、またはペットとして世界各地に伝わったようです。
日本にいつ渡来したかは定かではありません。
しかし一説には飛鳥時代、残存する記録では平安時代
「いへばと(鴿)」という表記が見られ、「やまばと(鳩)」とは区別されていたようです。
従って、今から1000年以上前に、すでに身近に存在していたものと考えられます。
ちなみに、
「いへばと(鴿)」がカワラバト、「やまばと(鳩)」がキジバトのことです。
キジバトの方は、日本の在来種となります。
 
カワラバトはもともと家禽化された種であるので、あんなにも人への警戒心が薄い訳です。
この警戒心が薄いことが武器となって、
都心のコンクリートジャングルは彼らの領地となっています。
またカワラバトはもともと乾燥地帯に生息する種です。
そのことも彼らが好んで都心に生息する理由となっています。
 
長らく人間と関わってきたカワラバトは、
工業地面積が増えると出現率は上がり、
森林面積が増えると低下することがわかっているようです。
カワラバトの歴史は、人間と共にあります。
 
一方で、自然が増えると出現するのがキジバトです。
彼らの鳴き声は非常に特徴的なので、絶対皆さん聴いたことがあると思います。
鳴き声を言葉で表現することは難しいのですが、
ウィキペディアの表記を借りると、以下のような感じです。

「デデッポッポー」と表現される。主に早朝にさえずる。
さえずり声は個体によって音程などに違いがあり通常5音の発声であるが、
4音でさえずる個体も確認される。
人によっては譜例のようにさえずり声を8分の9拍子、
付点4分音符=約72のテンポで「クークグッググーー」と表現したほうがわかりやすいであろう。

イメージつきますか?
イメージつかない人のために、以下が鳴き声の動画です。

 
私はこの鳴き声を聴くと、なんだか「心」が癒されます。
早朝のキジバトの鳴き声は、日本人が太古から聴き続けてきた「心」に染みついた音色です。
 
さて、カワラバトとキジバトの区別がなんとなくつきましたか?
 
最後に、2羽の写真をもう一度見て下さい。
2羽とも、とても綺麗な色をしていると思いませんか?
カワラバトは、ペットにされていただけのことはあって、首回りの緑が美しく、
キジバトは、名前の由来の通り、キジに似た美しい羽色を持っています。
 
「愛の反対は無関心」
私たちの身近な「生命」に関心を寄せると、きっと朝からいいことがあるかもしれませんよ。