【雑草】カラスムギ



皇居ウォーキングで見つけた「雑草」です。
この草の名前は「カラスムギ」と言います。
「雑草」のネーミングで、カラスとかイヌとか動物の名前が先頭につくと、
人間には利用価値のないという意味合いになります。
ですので、「カラスムギ」というネーミングには、
ムギのように見えるけれども、
食べられない利用価値のない草という意味が込められているのです。
 
日本では食用価値なしと考えられてきましたが、
実はこの草、欧米の日常的食材「オートミール」に使用する
燕麦エンバク)の原種だったりするのです。
カラスムギは、種が実ると種が地面に落下してしまいますが、
燕麦エンバク)の方は実っても種が落ちないように品種改良されています。
  
道端の「雑草」と畑の「農作物」って
全く別物というイメージがありませんか?
しかし元をたどれば、「農作物」も皆「雑草」から作られている訳です。
 
そう考えると、「雑草」が少し身近に感じられるかもしれません。
私も、今までは彼らを「雑草」と一括りにして認識していましたが、
「雑草」を調べれば調べるほど、彼らの多彩な個性を感じるようになり、
彼らの存在をどんどん身近に感じるようになってきました。
 
現代人の関心の対象は、
テレビで紹介される注目ランキングのような人工物とか、
自然物であってもフラワーショップで扱っているような加工品がほとんどです。
 
しかし、街に出て足元を見てみて下さい。
街路樹の傍とかコンクリートの隙間とかに、
多彩な個性を持つ愉快な仲間達が路上パフォーマンスを繰り広げています。
 
人が作ったものも面白いですが、
人以外の生命が作り出す多彩な表現形態もなかなか乙なものです。
私は道を歩いている時に、強烈な個性の「雑草」に出会うと、
「おぉ」と密かに感動しながら歩いています。
 
人の手で作られたもののみに向けられていた関心の対象を、
たまには人の手が加わっていない生命の活動にまで広げてみると、
大人になって固定されつつある価値観や人生の楽しみ方に
新たな視点が生まれるかもしれませんよ。
 
私は、もしこの社会で何かを成し遂げて有名になったら、
是非「雑草」の面白さを提唱して
この社会に「雑草」ブームを起こしたいという野心を持っています(笑)
 
【以下は、「雑草」をネットで調べる人用の検索ヒット用ワードです】
・1つの小穂から2本の長いのぎ(芒)
・イネのようにとがった葉っぱ