「テントウムシ」の雑学

テントウムシ」は、お好きですか?
  
並みいる虫たちの中で、
人から好かれる虫は限られてきます。
 
人々から過半数の賛同を得られる虫は、
テントウムシ」と「蝶々」くらいでしょうかね。
 
私も「テントウムシ」なら、イケます。
指に乗っけることも、おそらくイケるでしょう。
 
何がイケるかって、あのポップな色合いとツヤツヤ感がイケています。
しかしあのポップな愛らしい色合いは、警戒色なのだそうです。

 
ウィキペディアによりますと、
警戒色の通り、体内にはアルカロイドが含まれるため、
鳥は「テントウムシ」を食べません。
また、触れると足の関節から黄色い、いやな臭いの体液を出すのだそうです。
 
う、やっぱり指に乗っけるのはやめておこう・・・
 
さて「テントウムシ」は、なぜ「テントウムシ」と言うのでしょう?
それは、点が10個あるからではありません。
 
テントウムシ」は、漢字で「天道虫」と書き、
「天道」すなわち「太陽」の虫という意味です。
なぜ「太陽」かと言うと、常に上を目指す彼らの姿勢にあります。
 
テントウムシ」を、枝の真ん中に止まらせると、
彼らは常に上まで登り、そして飛び立つのです。
 
普通の虫には「陰」のイメージがありますが、
テントウムシ」には「陽」のイメージを感じますね。
 
さて「テントウムシ」の漢字はわかりましたが、
英語では何と言うのでしょう?
 
「lady bug」と呼ばれています。
この「lady」は、なんと聖母マリアのことです。
 
中世ヨーロッパでアブラムシによる作物被害に悩んだ農民たちが、
「どうか害虫を一掃してください」と聖母マリアに祈りを捧げたところ、
なんとテントウムシがやってきてアブラムシを食べてくれたという伝承から来ています。
 
日本の「天道」にも負けない、立派な名前ですね。
洋の東西を問わず、「テントウムシ」は人から親しまれてきた虫なのだと思います。
ヨーロッパでは、
テントウムシ」が体に止まると「幸せ」がやってくると言われているそうです。
 
実際、「テントウムシ」は現代の農業にも役立っています。
アブラムシを食べつくしてくれる「テントウムシ」は、
農家や園芸課向けに百匹8,000円前後で販売しているらしいです。
 
結構、高額ですね。
それには理由があって、彼らは羽をとって飛べないように処理されています。
 
昔、「テントウムシのサンバ」なんて唄がありましたが、
虫が主役となってヒットした唄なんてこれくらいではないでしょうか?
他の虫では、役不足だと思われます。