大局的に人間関係を観る

最近、人間関係で悩んでいました。
 
この1週間ものすごくグジグジグジグジ悩んでいたのですが、
こういう時期は、様々な学びを吸収できる好機でもあるようです。
 
救いを求めるように、書籍を読みあさったり、人に相談したりしました。
 
苦しいときほど、得た学びの有り難さがわかるのです。
 
そういった学びの中で、
「本当にそうだなぁ」と私の腑に落ちた学びを一つご紹介したいと思います。
人間関係に悩まれている方に効き目のある言葉です。
 
その言葉は、「嫌われる勇気」(岸見一郎、古賀史健著)という、
ダイヤモンド社発行のベストセラーの書籍で紹介されていました。
この本は、「アドラー心理学」という現在の自己啓発の源流となった思想を、
対話形式でわかりやすく紹介している本です。
 
さてこの本の中で、ユダヤ教の言葉を紹介しています。
それは、こんな言葉です。

10人の人がいるとしたら、そのうち1人はどんなことがあってもあなたを批判する。
あなたを嫌ってくるし、こちらもその人のことを好きになれない。
そして10人のうち2人は、互いに全てを受け入れ合える親友になれる。
残りの7人は、どちらでもない人々だ。

そして、この言葉をこう解説しています。

このとき、あたなを嫌う1人に注目するのか。
それともあなたのことが大好きな2人にフォーカスをあてるのか。
あるいは、その他大勢である7人に注目するのか。
人生の調和を欠いた人は、嫌いな1人だけを見て「世界」を判断してしまいます。

アドラー心理学」では、例えば自分を嫌う一人のみに注目する生き方を、
「人生の調和」を欠いた生き方だ、と考えるのだそうです。
 
この説明に、私は「なるほど」と感じました。
ここ一週間でやってきたことは、私を嫌う1人のみに執着することでした。
他の9人のことは、全く思考の対象外になってしまっていました。
 
確かにその生き方は、「人生の調和」を著しく欠く生き方でした。
 
アドラー心理学」では、全ての悩みは「対人関係」からもたらされるとしています。
この意見に、私も賛成です。
特にこの悩める1週間を通じて、「本当に人との関係だな」と実感しました。
 
そして「人生」において苦しい時期は、
10人のうち1人にフォーカスをしてしまっている状態の時なのです。
 
これに気づくだけで、「人生」は少しだけ楽になると感じます。
 
人にとって「対人関係」は、「幸不幸」を左右する非常に重要なもの。
その重要な「対人関係」と、自分はどう対峙していくのか?
 
このための「知恵」が、「幸せ」を得るための鍵になるのです。
 
「お金」や「名声」や「肩書き」や「権力」をどんなに噛みしめても、
「幸せ」の味はしません。
そうではなく、豊かで良質な「人間関係」を実感することによってのみ、
そこに「幸せ」の味が出現するのだと、私は考えるのです。