「仕事をする意味」

「仕事をする意味」を、私は勘違いしていました。
 
今まで私が考えていた「仕事をする意味」は、
「職場のために」とか「誰かのために」とか、
他者に貢献することでした。
 
しかしそういった考えは、耳ざわりはいいのですが、
その裏では「やってあげている」という考えがどうしても発生します。
「え!そうなの?」って思うかもしれませんが、
私の場合は実際にはそうでした。
 
「やってあげている」なんていう、耳ざわりの悪い考えなんて、
日常で頭の中に言葉となって現れる訳ではないですが、
振り返って考えると、ああ「やってあげている」状態になってしまったなぁと気づきます。
 
例えば、自分の貢献に対して、それを無視されたりけなされたりした時、
「こんなにやったのに!」という「怒り」がわいてきてしまうのです。
そして、自分を「被害者」のように感じてしまいます。
 
また厄介なのは、この「被害者」意識によって周りにも迷惑をかけてしまうことです。
結局、「誰かのために」と仕事をしている私は、
いつの間にか職場に迷惑をかける存在になってしまいます。
 
私は結局、心の中で「やってあげている」という意識を持っていたのです。
 
このように、
「誰かのために」仕事をするという意識では問題があることを、
先日職場の同僚からアドバイスを頂き、本当にその通りだなと思いました。
 
では、何のために仕事をするのかというと、
「自分のために」仕事をするのです。
 
「自分のために」と言っても、
「お給料のために」とか「自分の将来の夢のために」とか、
今やっている目の前の仕事から、視線を外した話ではありません。
今やっている目の前の仕事に、自分が「誇り」を感じられるように仕事をするのです。
 
自分のために、目の前の仕事に、「誇り」を。
 
「誇り」を感じるためには、
目の前の仕事に、責任を持ち、情熱を傾け、常に高めていく気迫が必要です。
そういった魂を込めた仕事は、必ず自分の仕事を上達させ、自分の自信につながります。
そして、「自分のために」と実行した仕事は、
回り回って職場にも貢献する結果を生み出すのです。
 
2つのことで、職場に貢献できると考えます。
一つは、本人の心がこもった実際に質の高い仕事で。
もう一つは、職場のよき道しるべとして。
 
実際に、私にアドバイスをして頂いた同僚は、皆が尊敬する仕事人です。
その方は、仕事での貢献はもちろん、
その仕事への想いと姿勢で皆を引きつけ引っ張っていく力を発揮されています。
 
今までの私のように、「やってあげている」という意識で、
しばしば「被害者」になってしまうようなあり方じゃ、情けないし、みっともないです。
 
今後は、自分の目の前の仕事に誇りを持てるよう、
高い情熱と責任を持って仕事をしたいと想います。
 
 
「何のために仕事をするのか?」という自問自答は、
仕事をする上でとても大切なことです。
これを持っていなければ、
言われたことに受動的にフワフワと仕事をするようになってしまいます。
 
そして「何のために」ということの中身も、とても大切でした。
「自分のために」仕事をすることが答えなんだと、
ようやく自分の「心」で理解できました。