「心」のリソース(資源)

「心」には、容量(キャパ)があると思います。
 
何を言っているのかと言うと、
パソコンのイメージです。
最近のパソコンは高性能になっていますが、
複数の処理を同時にこなしていくと、
段々と処理速度が落ちてきます。
 
「心」も同様に、複数のことをやろうとしても、
1つの処理をしている時に比べて、
明らかに処理速度が落ちるようです。
 
今日、こんなことがありました。
仕事中に人間関係でイライラすることがあり、
そのイライラしている間は、目の前の業務に集中できなくなってしまったのです。
 
やっている業務には期限があるので、
頭では「いいから目の前の業務に集中しろ」と自分に言い聞かせるのですが、
そっちのイライラに「心」が奪われ、
著しく業務効率が落ちてしまいました。
 
そういった体験を通じて、
「心」もパソコンと一緒だな、と感じたのです。
 
というかこの部分では、「心」はパソコンよりも低スペックだと思います。
パソコンは、5つでも6つでも同時にマルチタスクが可能です。
しかし「心」は基本1つのことに関わるだけで、
他のタスクをこなす容量(キャパ)はなくなってしまいます。
 
また「心」で処理されるタスクは、有益なものばかりではない訳です。
本来のタスク処理を妨害するような、
迷惑なウィルスソフトを踏んでしまうことも多々あります。
 
そして、そのウィルスソフトをやっと閉じたと思っても、
実は裏で常駐するようになってしまうことも、よくある話です。
 
そういったウィルスソフトが、「心」にいくつも常駐して、
本来の仕事や日常生活に使う容量を確保できなくなってしまったとき、
「心」の処理速度はとても重くなります。
これが「鬱」という状態なのかなと、考える次第です。
 
じゃあ「心」をいつも高効率の状態に保つにはどうしたらよいかと言うと、
以下の2つの方法があると思います。
 
(1)開いてしまったウィルスソフトをすばやく閉じる
  これを行うためには、座禅とか瞑想とか「心」の修練が必要になりそうです。
  「心」が抱え込んでしまった対象を速やかに手放す技術。
  「いや、こんなことは大したことではないんだ」と自らを納得させるか、
  「心」の方向性をもっと大事な方に向けさせる技術を会得するか。
 
(2)定期的に「心」のデフラグをする
  デフラグとはPC用語です。
  IT用語辞典によりますと、

デフラグとは、
ハードディスクなどのストレージ装置(外部記憶装置)のデータを記録した領域を再配置し、
各ファイルの記憶領域や空き領域がなるべく連続した状態にすること。

  とあります。
  「心」の優先順位を定期的に整理して、
  より重要なことに「心」のリソース(資源)を振り向けられるようにすれば、
  日々生活する中で「心」のリソース不足に悩まされることはなくなるでしょう。
  これは例えば、休日に美しいものを観に行って、
  「自分」と「世界」にという大きな視野から、
  ちっぽけな悩みの優先順位を、本来の低い序列に再配置するようなことです。
 
「心」というリソース(資源)は、
自分にとってより重要なことに使えるように、常に整備する必要があります。
 
ウィルスソフトと格闘している暇があったら、
「心」のメンテに精を出した方が、よっぽど「幸せ」に近づけるというものです。
 
「やばい!辛い・・・」と「人生」に煮詰まってきたら、
ノートに現在「心」が抱えているタスクを書き出して、
デフラグを実行することが有効かもしれません。
 
 「幸せ」に向かうため、「心」が処理すべき「本当に重要なタスク」は何でしょうか?