「内向型」と「外向型」を再考する

私は「内向的」な人間です。
 
あなたは「内向的」ですか?
「外向的」ですか?
それとも両方ですか?
 
この「内向型」「外向型」という区分は、ユングが提唱しました。
ウィキペディアは、こちら
 
「内向的」な人は、内気。
「外向的」な人は、社交的。
そんなざっくりとしたイメージを持っていましたが、
今回、もう少しちゃんと調べてみました。
 
ウィキペディアによりますと、

自我は、その関心を、周囲の環境である「外的世界」に向ける場合と、
こころの世界である「内的世界」に向ける場合がある。
主として、行為の動機を外的世界から引き出す人と、内的世界から引き出す人では、
心的エネルギーの方向ひいては自我のありように差異が存在し、
ここから二つの性格類型が分かれるとされた。
外向型・内向型

ということだそうです。
 
「行動の動機」すなわち「心的エネルギー」をどこから引き出すのか?
「外向的」な人は、「外的世界」から。
「内向的」な人は、「内的世界」から。
 
あなたは、どちらから?
 
さて、「外的世界」と「内的世界」。
私達には、二つの「世界」があるようです。
それぞれについて、考えてみましょう。
 
「外的世界」とは、どんな世界でしょう?
上記ウィキペディアでは「周囲の環境」とあります。
しかし、「周囲の環境」という表現では不正確だと私は思うのです。
「環境」というと、例えば日々の通勤路の風景というものも含まれます。
通勤路の風景から「心的エネルギー」を得るのは、
むしろ「内向的」な人の方でしょう。
 
もちろん「内向的」な人が、
通勤路の風景から、直接「心的エネルギー」を受け取っているのではなく、
風景に投影した「自分の内面との対話」を通じて
「心的エネルギー」を受け取っていると解釈できます。
 
ですから「外的世界」と「内的世界」というのは、
「自分以外の人(心)」と「自分の心」という表現に置き換える方がわかりやすいと、
私は考えるのです。
 
「外向的」な人は、「自分以外の人(心)」から「心的エネルギー」を得ている。
「内向的」な人は、「自分の心」から「心的エネルギー」を得ている。
 
さて、「内向的」な私としては、
「行動の動機」となる「心的エネルギー」を、
「自分以外の人」から得るなんて信じられません。
私にとって「外的世界」とは「外敵世界」であり、
「エネルギーを消耗する場」でしかなかったのです。
 
私が日々生きていけるのは、「自分の内面」と対話しているお陰。
自分の中で対話して納得して、「生きる方向や活力」を得ています。
 
しかし世の中には、
「人との関わり」から「生きる方向や活力」を得ている人がいる訳です。
 
自分にとっては、全く異なる人種という感じがします。
しかしこの「世界」を生きていく上で、
私は「外向的」な人々のことも理解する必要があるでしょう。
 
それに「外向的」な人々の「心的エネルギー」獲得プロセスを理解すれば、
私は新たな「心的エネルギー」獲得チャネルを、得られるかもしれません。
 
という訳で、「外向的」な人々は、
どのようにして「心的エネルギー」を「人との関わり」から得ているのでしょうか?
 
「他者との心の交流」なのだと思います。
しかし人と語らうことって、そんなに楽しいことなのかな?
どこに「エネルギー源」があるのでしょう?
 
具体的に想像してみると、
まず「愛情」がありますよね。
・子どもやパートナー、仲間と交流すると元気がもらえる。
それから、「憎悪」のようなネガティブなものもあると考えます。
・あいつと話していると、本当にムカムカする。やっつけてやりたい。
 これも相当な「心的エネルギー」を生み出しているはず。
 
このように考えていくと、
「外向的」な人々は「感情」を媒介にして、
「人との関わり」から「心的エネルギー」を抽出していると考えられる訳です。
 
一方で「内向的」な人は、どのような媒介を利用しているのか?
「自分」が「自分」に対して「感情」を持つって、少し難しいような気がします。
「自分が嫌い」という人がよくいますが、
それは器である「自分のスペック」が嫌いというだけです。
自分の本体を嫌っている訳ではないように感じます。
 
じゃあ「感情」という媒介を使えない以上、
何を媒介にすれば、「内向的」な人は「心的エネルギー」を生み出せるのか?
 
私個人の感覚だと、それは「好奇心」や「創造の魅力」です。
実際、私の「好奇心」は結構な「心的エネルギー」を生み出しています。
また「創造の魅力」に惹かれて、私は日々ブログを描いているのです。
 
さて「幸せ」を得るためには、「心的エネルギー」の獲得が必須だと思います。
そのために、自分が「外向的」なのか「内向的」なのか判断し、
現在自分が根ざしているエネルギー供給源を把握することが重要だと、考える次第です。
 
そして自分のエネルギー供給源を強化すると共に、
他のチャネルからの供給も模索することが有効だと感じています。
 
臨機応変に「外向的」にも「内向的」にもなることができれば、
得られる「心的エネルギー」は2倍になる訳です。
 
私は、ちょっとそれにチャレンジしてみたいですね。