「ポケモンgo」で気づく「抑制」と「衝動」
私は、「ポケモンgo」をまだ続けています。
平日の主な活動場所は、職場と家をつなぐ通勤路です。
職場からの帰り道は時間に余裕があるので、
遠回りをして帰ります。
より多くの補給スポットを回るためです。
普段の歩行距離の倍以上の距離を歩くことになるのですが、
適度な運動負荷になりますし、散歩にもなるので、
疲れた頭を癒す好ましい習慣になっています。
それにいつもと違う道を歩くことは、
脳によい刺激を与えてくれるようです。
「ポケモンgo」のお陰で、
私の脳は、帰り道に癒され、そして活性化します。
私にとって、何も考えずに日々歩いていた帰り道が、
小学生の時にセミを探して歩いたあの頃の道に変化したのです。
さて「ポケモンgo」を継続してやっていると、
自分の脳の癖に気づくことがあります。
私が気づいたのは、自分の浪費パターンです。
「ポケモンgo」内の大切な資源として、
町に現れるポケモンを捕まえる「モンスターボール」というアイテムがあります。
この「モンスターボール」は、
各地に点在する「ポケストップ」というエリアで調達可能です。
ですので「モンスターボール」の流れは、
「調達→在庫→消費」という形になります。
また、「モンスターボール」には3つのランクがあり、
上位のランクのボールは、
下位のランクのボールに比べて、
モンスターを捕まえられる確率が上です。
しかし「ポケストップ」で調達できる確率は、
上位のランクのボールほど低くなります。
ですので調達を続けていると、
下位のランクのボールの在庫が一番多くなる訳です。
また捕まえるポケモンの方にも、
ありふれたものからレアなものまで種類があります。
さて「調達→在庫→消費」という流れをとる「モンスターボール」ですが、
モンスターの捕獲を続けていると在庫がなくなってしまう訳です。
この在庫がなくなってしまった時にレアなポケモンと出会うと、
悔しい思いをすることになります。
せっかく見つけたのに、
「モンスターボール」がないので捕まえることができないからです。
レアなポケモンは、「次また会えるのか?」って思ってしまうくらい希少です。
こうした状態を回避するためには、
常に最低限の「在庫」を維持する工夫が必要となります。
具体的には、ある一定のラインで「消費」をストップするルールを自分に課すことです。
しかし、これが難しいことを知りました。
レアなポケモンに遭遇しても常に対応できるように、
最高ランクの「モンスターボール」を5個は最低限保持しようと考えても、
ありふれた目の前のポケモンを捕まえるのに執着してしまい、
気づいたら「モンスターボール」の在庫がゼロということを繰り返してしまったのです。
「これは、どうしたことか?」と考えました。
「私の脳は、計画があるのに暴走する」と気づいたのです。
では、どうすれば最低在庫5個のラインを維持することができるのか?
在庫が僅かであるにも関わらず、
目の前のポケモンに「モンスターボール」を消費してしまうときの、
自分の心理状態を振り返ってみました。
その時には、「在庫を保持しなきゃ」という「抑制」もちゃんとあるのですが、
「でも、目の前のポケモンを捕まえたい」という「衝動」の方が勝っていた訳です。
つまり、「抑制」<「衝動」。
少なくとも「ポケモンgo」という場では、
「抑制」をどんなに強くしても、
突然やってくる「衝動」には勝てないという結果を観測することができた訳です。
であるならば私の場合は、
「抑制」を脳内でガンガン鳴らすのでなく、
「衝動」を折る方向に努力した方がよさそうだと感じました。
つまり「衝動」を諦める工夫をするということです。
今までは、
「抑制」をガンガン脳内で鳴らしているのに、
一方で「衝動」は肯定したまま。
頭の中で天使と悪魔が闘っていて、
どちらかが勝つという図式は不健全だと感じます。
どちらが勝とうと、必ず敗者が生まれるからです。
その敗者も自分なのですから、どちらが勝ったってストレスが溜まります。
そうではなくて、反対勢力を納得させる方が健全。
私は実際「ポケモンgo」で、それを実践してみました。
「在庫」が残り僅かであるにも関わらず、
「モンスターボール」を「消費」しようとしているとき、
私は「衝動」の方に問いかけたのです。
「目の前のありふれたポケモンよりも、
後で出てくるレアなポケモンを捕まえる方が嬉しいよね?」
そうすると「衝動」は納得してくれました。
グッとこらえて、目の前のありふれたポケモンをスルーすることができたのです。
上記の実験を通じて、
私は自分を制御する方法を会得したように感じます。
つまり、「衝動」を「抑制」で抑えることはできない。
「衝動」にもっとよい案を提示しよう!ということです。
例えば、私は仕事帰りに、どうしてもコンビニで甘いものを買ってしまいます。
相当強力な「衝動」が生まれている訳です。
しかし、
自分のウェストが太くなるときの嫌悪感や、
将来糖尿病になってしまった時の苦しみや、
ここで節約することで将来もっと有意義なことにお金を使える喜びや、
そういった感情面を刺激するアプローチをすることで、
コンビニで甘い物を購入しようとする「衝動」を納得させることができました。
一生懸命、上記のような喜怒哀楽を想像するのです。
とてもよい方法を発見することができました。
今後の生活に活用して、自分の「人生」を向上させたいと考える次第です。
向上するどころか、激変する可能性も秘めています。
私の「心」がのめり込む「ポケモンgo」は、
それこそ出会うことが難しいレアなパートナーです。
「ポケモンgo」を通じて見えてくる自分を、
今後も見つめていきたいと思います。