ジャスミン革命

さて、あなたに歴史の問題です。
ジャスミン革命が起きたのはいつでしょう?
 
答えは、歴史の教科書をいくらひっくり返しても載っていません。
ジャスミン革命チュニジアで、
2010年12月17日から始まり2011年1月14日に大統領が国外逃亡して幕を閉じました。
チュニジアという国は、
イタリアの長靴のつま先が指す方向にあるアフリカ大陸の国です。
 
ジャスミンチュニジアを代表する花であったため、
今回の革命がジャスミン革命命名されたようです。
ジャスミン革命について、詳しくはウィキペディアをご覧下さい。
 
さて、上記のウィキペディアからジャスミン革命の経緯をかいつまんでお話します。
 
発端は、失業中の26歳の男性モハメッド・ブウアジジさんの焼身自殺でした。
失業中の彼は、果物や野菜を街頭で販売し始めたところ、
販売の許可がないとして警官に商品を没収されたそうです。
このことへの抗議として、
彼はガソリンをかぶり火をつけ焼身自殺を図ってしまったのだそうです。
 
チュニジアでは失業率が高く、特に青年層の失業率は25〜30%に達していました。
このブウアジジさんの事件を発端に、
ブウアジジさんと同じく大学卒業後も就職できない若者を中心に
「職の権利」「発言の自由化」「大統領周辺の腐敗の罰則化」などを求め
全国各地でデモが行われました。
 
やがて、このデモが全年齢層に拡大し、
腐敗や人権侵害が指摘されるベン=アリー政権の
23年間の長期体制そのものに対する大規模なデモに発展していきました。
 
国軍が離反するなど追い詰められたベン=アリー大統領は、
夫人とともに2011年1月14日に国外逃亡。
ベン=アリー夫人は逃亡の際、
中央銀行から1.5tもの金塊を持ち出したと報道されています。
 
このジャスミン革命には世界が注目する大きな特徴がありました。
それは、FacebookTwitterなどのネットのソーシャルメディア
情報交換等の大きな役割を果たしたということです。
他にも、あのWikiLeaksにより大統領の腐敗がリークされたことも大きかったようです。
この革命は、別名ソーシャルメディア革命とも呼ばれています。
ちなみに、ベン=アリー政権を批判して投獄されたブロガーが
革命後の暫定政権に入閣を果たしました。
 
私は、このジャスミン革命を大きく支持します。
平等と自由こそが、世界の幸せに真に必要なことだと考えているからです。
 
ところで、日本の社会は匿名掲示板やブログなどのソーシャルメディアの登場で、
何かが変わったのでしょうか。
少なくとも情報の平等性は増したように思います。
テレビや新聞では報じきれない、もしくは報じない重要な情報が、
結構あることに人々は気づき始めています。
 
昨日のブログにも書きましたが、今の日本社会は
緊急事態宣言を出したいほどの末期状態であると、個人的に考えています。
何しろこの社会、1年間に3万人超の自殺者。1日に90人以上が自殺をしているのです。
 
かつての中流階級大国だった日本は、弱者切捨て社会に変貌しています。
「勝ち組」「負け組」こんな言葉が流行る社会に私はうんざりします。
あたかも「負け組」が悪であるかのような風潮。
私から言わせれば、環境はもちろん才能だって天から与えられたもの。
「勝ち組」は単に運が良かっただけのことなのです。
 
例えば、あなたはニートの人を悪と見ますか?
それとも、手を差し伸べるべき仲間と見ますか?

 
日本でも最近、弱者や「負け組」を支援しようという動きが出てきています。
先日のブログで紹介したホームレス支援のための雑誌「THE BIG ISSUE」もその一つです。
 
日本に革命が必要だとは思いませんが、
幸せな社会を実現する上で、政府が全くあてにならないのも事実です。
(別に現在の政権与党の民主党だけを非難する訳ではなく、
 どこが政権取ろうと日本の政治システムそのものが全く機能的でないと考えています)
今こそ、草の根の民衆が主体性を持って立ち上がって、
各々のやり方で社会を幸せにすべく動き始める時だと思います。
 
・・・いや、もう動き始めていますね。
私もその流れを注視しつつ、自分にできることを精一杯やっていきたいと思っています。