ゴキブリが嫌われる理由

さて今回のお題は、「ゴキブリは、何故人間からこれほど嫌われるのか」です。
老若男女問わず人間は、ゴキブリに対して尋常でない嫌悪感を覚えます。
 
かく言う私も、全然ダメ。
ゴキブリが出現したら、心拍数が跳ね上がります。
殺虫剤を取りに、その場から小走りで一時撤退。
殺虫剤を手に取ったら、再び現場に急行しゴキブリを探します。
私の愛用の殺虫剤は「ゴキジェット」。
ゴキブリを見つけたら、過剰なまでに「ゴキジェット」を吹き付けます。
 
「ゴキジェット」はものすごい効き目が強いので、
数秒でゴキブリは絶命するのですが、
中には最後の力を振り絞って私の足元めがけて突進してくるヤツもいます。
その時は、「うぉっ!」とか軽い悲鳴をあげて後ずさり、
「ゴキジェット」をこれでもかと、更に吹き付けます。
 
完全な過剰防衛ですね。
まるで、猛獣が襲ってきたかのような緊迫感。
 
普段、無益な殺生はしないようにしているのですが、
ゴキブリだけは一緒の空間にいると考えるだけでも恐ろしく、
何とか絶命させて安心を得ようとしてしまいます。
 
私は、人間の持つゴキブリへの過剰反応に常々疑問を持っていたのですが、
残念ながら、いまだに「なるほど」という理由に出会っていません。
 
しかし仮説レベルのものは、ネット上でいくつか発見しています。
正解かどうかはわかりませんが、私なりの考察も絡めて、
何故人間はそんなにゴキブリを忌避するのか一つの説をお話ししたいと思います。
 
人間がゴキブリを意味もなく忌避する理由。
それは、以前ブログでも紹介した「シャドウ」によるものではないかという説です。
 
「シャドウ」とは、自分が生まれつき持っている性格の中で、
親の教育等の影響で切り捨てたいと願い、心の隅に追いやっている自分の性格の一部です。
この必死に自分から切り離そうとしている「シャドウ」と同じ性格を持つ他人に出会うと、
見たくない自分の性格が目の前に現れるため、
理不尽に相手を攻撃して消し去ろうとします。
「このタイプの人だけはどうしてもダメ」っていう人がいるでしょう?
それは、あなたの心の牢獄にいる「シャドウ」と同じ資質をその人が持っているのでしょう。
 
さて、ゴキブリに話を戻します。
ゴキブリの持つある性質が、
多くの人間が持つ「シャドウ」と一致しているから、
人々は目の前から、文字通りゴキブリを抹殺しようとする・・・
まあ、ここまではそんなに違和感のない論理展開であるような気もします。
 
しかし、もし「シャドウ」が原因だとしたら、
それは、とてつもなく強烈な「シャドウ」であるとともに、
人類に普遍的に存在するとてつもなく巨大な「シャドウ」であるはずです。
 
一体ゴキブリのどの部分が、我々人間の「シャドウ」にピコーンと反応するのか?
私は、ゴキブリの卑屈さに反応しているんじゃないかなと見ています。
ある程度大きい図体なのに、人からこそこそと隠れる態度。
それでいて、人がいなくなるとまた某弱無人に動き回る。
上記のような態度が、ゴキブリの卑屈さです。
 
そして私は、人類が長い長い年月をかけて葬り去った「奴隷制」に
「シャドウ」の発端があるのではないかとにらんでいます。
 
奴隷制」があった昔。
人間の尊厳の欠片もなく、モノのように扱われる「奴隷」達。
「奴隷」の人たちは、
自分が人間以下の存在であると信じ込んでしまい、
主人に対して「人間」ではなく「奴隷」として卑屈に振舞う・・・。
そして、「奴隷」同士の中だけ不遜な態度をとる「奴隷」もいたと思います。
 
「奴隷」でない平民は、「奴隷」の人を見てどう思うでしょうか?
絶対にああはなりたくない。
恐怖感を持ってそう思うでしょう。
 
そして時が流れ、「奴隷制」という人間の尊厳を奪う制度を心底嫌った人々が、
奴隷制」をこの世界から葬り去っていきました。
 
しかし、「奴隷制」がなくなったのはごく最近。
人類の歴史は長い長い間、「奴隷制」と共にありました。
きっとその長い歴史の間に、
「自分は誰かの所有物である」という人間の尊厳が全くない心の状態に対する
最大限の忌避が、社会レベル・・もしかしたら遺伝子レベルで、
人類に染み付いていったんだと思います。
 
今の世界は、「奴隷」なんて想像もできない幸せな世界です。
しかし、「奴隷」が当たり前にいた不幸な時代の強烈なトラウマが、
人類全体に一つの巨大な「シャドウ」を作り上げてしまいました。
信じたくないことですが、おそらく人には誰かの所有物になれる人格もあるのだと思います。
ですが、そんな状態には死んでもなりたくないという強烈な忌避が、
「誰かの所有物になれるという心の資質」を徹底的に心の片隅に追いやったため、
とてつもなく巨大な「シャドウ」が人類全体に普遍的に誕生したと考えられる訳です。
 
だから人は、ゴキブリが現れたとき、徹底的に目の前からその存在を抹消しようとする。
 
ゴキブリの卑屈さに、
人類は「奴隷制」があった頃の思い出したくもない忌まわしい拒絶感を
ひしひしと感じ取っているのではないか。
人々がゴキブリに尋常ではない嫌悪感を抱く理由は、この仮説で説明できると思います。
 
ちょっとこの仮説を検証してみましょうか?
ゴキブリが嫌いな人は、以下のようなタイプの人にも嫌悪感を抱くはずです。
 
 上司にごまをすることがうまく、部下には尊大な態度で接する。
 
「うわぁ、こういうタイプの人はダメだなぁ・・」と、もし感じたのなら、
今回の仮説は、あながちハズレでもないような気がします。