この社会に必要なのは「つながり」だった。

先日、取引先の会社に行き、
ひょんなことから
その会社の社長と日本での自殺者の話をしました。
 
私も、日本の自殺者の数の多さを憂えている一人なので、
お話をうかがっていると、
その社長は、自殺する方には「つながり」が不足していると考えているようでした。
 
実際、この会社では従業員同士の精神的な「つながり」を重視した取り組みを行っています。
この取り組みについて、従業員さんからもお話を聴くのですが、
とてもよい体験だったとおっしゃっていました。
 
この、自殺者には「つながり」が不足しているという社長のお話しに、
私はとても納得しました。
社会の誰とも繋がっていないから自殺するっていう感覚は、よくわかります。
苦しみだらけの現実において、この苦しみを耐える力として、
人との「つながり」は、とても大きな源泉となりそうです。
例えば、鬱の治療法として、
ペットを飼って心の交流を持つこともとても有効なことだと思います。
 
逆に考えれば、この「つながり」をしっかり感じながら生きることを目指せば、
幸せな人生を狙えるかもしれません。
 
ということで、「つながり」はどこで手に入るのか、少し考えたいと思います。
今、学歴社会を突破して就職戦線も乗り越えてせっかく大手企業に入社した会社員の方々にも
「鬱」は深刻な問題となっています。
大手会社に入れば、「つながり」が手に入るという訳ではないのですね。
「つながり」は自分で意識して取りにいかないと獲得できません。
 
一番身近な「つながり」は家族でしょうか?
だけど、家族という組織形態は核家族化の進展でどんどん弱体化しています。
離婚率も増加しています。3組に1組は離婚しているのが今の現状です。
別に離婚が悪いとは言いません。
離婚せずに「仮面家族」を続けても苦しいだけだし「つながり」なんて得られませんから。
ただ、子どもが生まれたら、子どもの幸せを最優先にし、
「離婚」を避ける努力をして欲しいとは個人的に思いますが。
 
ということで、「家族」から「つながり」を得られる人は幸いですが、
このご時勢、「家族」から「つながり」を得られない人も多々いらっしゃると思います。
 
そうしたら、次はどこから「つながり」を得ればよいのか?
私は、「会社」だと思います。
 
冒頭で紹介した会社のように、
従業員の幸せを願い心の「つながり」を大切にする会社が、世の中にはあります。
そういう会社で働くことを目指すのは、幸せな人生を送る上では悪くない選択です。
仮に少しばかり給料が安いとしても、
「つながり」を重視した会社への就職を狙うという選択肢は賢い選択かもしれません。
 
もし「家族」からも「会社」からも「つながり」を得られない場合は、
後は、趣味やボランティアのコミュニティを活用するしかないんでしょうね。
ただ「会社」が忙しい人は、この手は使えませんが。
 
という訳で、鬱状態でどうしたらよいかわからず五里霧中で苦しんでいる人は、
何らかの「つながり」を得ることを目指してみるのが一つの突破口だと思います。
 
もちろん、「つながり」をつくるのが苦手な人も存在します。
私も苦手です。
私は、子どもや動物とはすぐに「つながり」をつくれるんですけどね・・・
同世代や年齢が上の方とは、
どうやったら「つながり」をうまくつくれるのか、やり方がわからないんです。
 
自分にも関係のあることなので、
今後のブログで、この「つながり」についてもう少し考察を深めたいと思います。
漠然とわからなかったことも、
本質を見極めようとすればきっと何かが見えてくるはずです。