「希望」をコントロールする

今日は「希望」を考察してみます。
 
私は、「希望」の有無で「幸不幸」が明確にわかれると考える次第です。
「希望」=「幸せ」と言っても過言ではないと思います。
 
それは、私の人生経験から来た経験則です。
私が「うつ状態」の時には、私の中に「希望」はありませんでした。
そして「うつ」から脱するときには、
何らかの「希望」を持ち始めていたように思います。
 
さて、コトバンクによれば、
「希望」とは、
1 あることの実現をのぞみ願うこと。また、その願い。
 「みんなの希望を入れる」「入社を希望する」
2 将来に対する期待。また、明るい見通し。
 「希望に燃える」「希望を見失う」
という意味です。
今回はもちろん、2の意味の「希望」をテーマとします。
 
「将来に対する期待」
 
それは具体的な期待でもいいし、漠然としたなんとなくの期待でもいいと思います。
例えば、具体的な「将来に対する期待」とは、
「今度、旅行に行く」とか「金持ちの異性と結婚した」とか
「今度のクリスマスにパートナーや家族と一緒の時間を過ごす」とか、
「今度の休日に、大好きな音楽を聴きに行く」とか。
 
一方で「漠然としたなんとなくの期待」とは、
「今抱えている仕事はキツイが、このまま頑張れば終わるぞ!」という予感を持つことや
「今の境遇はキツイが、頑張っている私を神様が見てくれている」という信仰を持つことや、
「私が頑張ることで、職場の皆が助かっているんだ」という自分に自信を持つこと、
なのかなと感じます。
 
具体的にでも、漠然にでも、「希望」を持てないとき、
人は「うつ」になると、私は考えるのです。
 
であるならば、
「うつ」から脱するためには、
自分の「希望」をコントロールすればよいという仮説を持つに至りました。
 
まず、具体的な「希望」をつくりましょう。
「今度の休みには、必ず旅行に行くんだ!」
「今度の週末は、心休まるあの人とと絶対に過ごすんだ!」
「好きな歌手のコンサートのチケットを買おう!」
 
「うつ」の時には行動力がにぶります。
どんなに好きなことでも、実行できないことが多いので、
「絶対」「必ず」好きなことへの予定を強引にでも入れましょう。
 
併せて、目の前の逆境に対して、漠然とした「希望」を持つことです。
「この仕事は、このくらいできていれば合格点だよ」とか、
「このくらいのペースで仕事をしていけば、来月には山を越えるだろう」とか、
「今は本当に辛いけど、この辛さは私を優しい人間にしてくれるんだ」とか。
 
その辛さは、「絶対」「必ず」報われると信じることです。
宗教を信じているなら、
「こんなに辛い人生だけど、私は死後、絶対天国に行ける」という「希望」を持てば、
「うつ」から脱して「幸せ」を感じることができると考えます。
 
このように「希望」の効能をしっかりと認識した上で、
自身の「希望」をコントロールすることに意識を向けていけば、
「絶望」から我が身を助け、「幸せ」を手に入れることができるはずです。
 
自分の努力で「希望」をコントロールすることが難しいのであれば、
乱暴な話、宗教に入ればよいと思います。
 
その代わり、ちゃんとあなたに「希望」を持たせてくれる宗教を厳選すべきです。
「自分はどんな「希望」を持ちたいのか?」
そんな観点で情報探索すれば、自分にフィットする宗教を見つけられるかもしれません。
 
新興宗教は搾取するシステムの隠れ蓑になっている場合もありますが、
そこで「希望」をちゃんともらえるのであれば、
それはそれで「幸せ」なのではないでしょうか。
 
まあ基本は、自分で「幸せ」を模索することが本道だとは思います。
 
自分の「好きなこと」は何なのか?
そこをしっかりと自問自答して、具体的な「希望」の予定を埋めましょう。
「好きなこと」に貴賎はないです。
例えば「ポケモンgo」が好きなら、飽きるまでとことん楽しめばよいと思います。
 
漠然とした「希望」も持ちましょう。
「今やっている自分の仕事は、職場の皆にとても重要な助けとなっている!」
「今の仕事はペース的にキツイが、
 自分は成長しており段々こなせるようになってきている!」
「この仕事は、この段階でも十分な成果だよ!」
「過去にこんなひどい失敗をしたが、それは絶対自分の糧になっている。
 あの経験は、絶対将来自分や誰かの役に立つはずだ!」
 
根拠なんて、なくていい。
辛いときには、漠然とした「希望」を生み出しましょう。
 
ギリシア神話の「パンドラの箱」。

「パンドラ」の箱からは、ありとあらゆる様々な厄災が飛び出しました。
「悪」「病気」「戦争」「災害」「暴力」「嫉妬」・・・etc.
実はこの箱、プロメテウスがこの世のあらゆる悪を閉じ込め
人間の世界にそれらが行かないようにしていたものだったのです。
慌てて箱を閉めたパンドラ。
時既に遅し。
箱の中の最後の1つを除いた全ての厄災が外の世界に解き放たれてしまったのでした。
すると、箱の中から彼女に話しかける声がありました。
「わたしも外に出してください」
お前は誰だと尋ねると、「私は希望です」という返事が返ってきたそうです。
こうして、人類はどんなにひどい環境の中においても
希望を持って生きていくことができるようになったのです。

(関連過去ブログ:ギリシャ神話はお好きですか?
 
「四苦八苦」の「人生」。
「結果」のみを相手にしていたら、人類は全て「うつ」になってしまうと思います。
 
「希望」こそが、様々な厄災に対抗し得る人類唯一の味方です。
あなたの「心」の箱に閉じ込めている「希望」を、さあ解き放ちましょう。