私達は、「モノ」か「情報」か?

このブログで「考察」を深めていく中で、
この「世界」は、
「モノ」と「情報」の2つで構成されているという見解を持つに至りました。
 
現代の科学が行っていることは、主に「モノ」の本質に迫る解明です。
「モノ」は、「数字」によって紐解かれます。
 
一方で、現代の科学であまり探求が進んでいないのが「情報」です。
「情報」の科学としては、「心理学」や「文化人類学」や「哲学」があります。
「情報」探求のゴールは、「数字」ではなく「意味」です。
「その有り様は、どういう意味に還元されるのか?」
 
対して「モノ」探求のゴールは、「数字」となります。
「その有り様は、どういう数式に還元されるのか?」
 
「モノ」は、全ての星に存在します。
月にも火星にも太陽にも、もちろん地球にも。
 
一方で「情報」が存在するのは、
現在確認されている中では、地球上のみです。
 
後は、NASAが打ち上げた宇宙探査機に、
「情報」が搭載されています。

ウィキペディアパイオニア探査機の金属板
 
さて、地球上には2種類の「情報」が存在します。
まず最初に生まれたのが、「遺伝子情報」です。
DNAもしくはRNAが「情報」を保持するようになり、
そこに「生命」が生まれました。
 
(蛇足ですが・・)ウィルスは「生命」か「モノ」か、という議論がありますが、
私は上記の観点から、ウィルスは「生命」であるという立場を採る次第です。
 
「情報」には、「モノ」にはない大きな特徴があります。
それは、「情報」が「進化」するということです。
「情報」は、自らの内容を複雑化し高度化することができます。
 
「生命」が「進化」するのは、「情報」のお陰です。
「情報」が存在しない「モノ」だけの惑星では、
「モノ」は永遠にそのままであり、
高度化するというようなことはあり得ません。
 
さて「遺伝子情報」のお陰で「進化」してきた「生命」は、
より優秀な「情報」を得るに至りました。
それが「脳内情報」である「言葉」です。
 
「脳」という器官で「言葉」という「情報」を扱うことができるようになった時、
「生命」は更なる爆発的な「進化」を目の当たりにすることになります。
そう、それが「現代文明」です。
 
「言葉」は「遺伝情報」とは異なり、様々な媒体で保存することができます。
また近年のインターネットの発達で、
ものすごいスピードで他の「情報」と交わることができるのです。
 
さて、ここで一つ考えたいことがあります。
私達は「モノ」でしょうか?
それとも「情報」でしょうか?
 
明確に「情報」ですね。
「モノ」としての体は、3ヶ月以内には全て入れ替わります。
一方で、「私」という「意識」は、生まれてから死ぬまでずっと保持される訳です。
 
「モノ」が移り変わっても保持されるものって何だと思いますか?
そう、それこそが「情報」であるということです。