この世界

生命にとっては人間も「環境」の一つ

人間と自然は、相容れないもの。 対立するもの。 「自然破壊」「環境破壊」という言葉でもわかるとおり、 そういう構図で語られることが多いです。 しかし、自然を形成する生命たちには、 そんな区分はありません。 人間の整備したエリアをチャンスとして、 …

「偽善」は存在するか?

私は「偽善」という言葉が嫌いです。 「偽善」という言葉を使うくらいなら、 それは「悪」だよって言った方が、 よっぽど潔いと思います。 「偽善」という言葉は、 誰かを否定するために生まれた言葉です。 そして「善」を為そうとする者の足を、強力に引っ…

「科学」と双璧を成す「表現」という技術

この「世界」は、「物質」と「情報」に二分できる・・・と私は考えています。 目の前の「世界」には、「物質」の世界と「情報」の世界がある訳です。 「物質」の理解は、「科学」として進展しています。 「物質」は最終的に、「数字」あるいは「数式」で表す…

「命の器」

4回前3回前のブログ記事は、 「命」とは何か?ということについての「考察」でした。 その際に、 電子書籍で参考文献を探していたところ、 小説家の宮本輝さんの「命の器」というエッセイ集に目がとまり、 レビューの評価も素晴らしかったので購読してみま…

「メジロ」推し

私は昔から、野生の生き物が好きでした。 彼らの生き様から学ぶことはたくさんあります。 そして感動したり感嘆したり、心を動かされるのです。 野生の生き物と言っても、ライオンやゾウにはあまり興味がありません。 私の隣人ではないからです。 私は、身近…

私達は、「モノ」か「情報」か?

このブログで「考察」を深めていく中で、 この「世界」は、 「モノ」と「情報」の2つで構成されているという見解を持つに至りました。 現代の科学が行っていることは、主に「モノ」の本質に迫る解明です。 「モノ」は、「数字」によって紐解かれます。 一方…

「情報」という観点から、「世界」を眺める

「モノ」は目に見えて、 「情報」は目に見えません。 その観点では、「モノ」は実であり、「情報」は虚である、とも言える訳です。 人類はずっと、目に見える「モノ」の研究に明け暮れてきました。 その結果、発展したのが「科学」です。 一方で、目に見えな…

仕事を持つ魚「ホンソメワケベラ」の責任

前回のブログ記事で、「責任」についての考察を描きました。 単独で生きているならいざ知らず、 社会や組織の中で「恩恵」を受けながら生きている場合、 集団に対して何らかの役割を担う必要がある訳です。 私はこれを、「責任」と定義しました。 「責任」と…

コンピュータはクイズ王になれるか?

コンピュータがチェスの世界チャンピオンに勝った話。 知っている人は多いと思います。 そのコンピュータの名は「ディープ・ブルー」。 IBMがチェス専用のスーパーコンピュータとして開発しました。 (ウィキペディアは、こちら) 「ディープ・ブルー」が…

「科学的にあり得ないもの」はあり得るのか?

超常現象や死後の世界。 そういったオカルトなテーマを、 「科学的にあり得ない」と否定する人達がいます。 確かに、超能力も幽霊も死後の世界も、 科学では証明されていないことですので、 積極的に「ある」と言うことはできないでしょう。 しかしだからと…

「情報」は、2度生まれた

本日は前回に引き続き、 「生命のからくり」(中屋敷均著)という書籍から頂いた情報を基に、 ブログ記事をお届けします。 前回の記事でも描きましたが、 「生命とは何か?」ということに興味を持たれている方には、 是非おすすめしたい書籍です。 この書籍…

「生命」とは、「情報」の記憶媒体である

「生命」とは何か? そんな問いを持ち続けている私にとって、 先日非常によい本と出会うことができました。 その本は、 「生命のからくり」(中屋敷均著)という本です。 講談社現代新書で出版されており、Kindleの電子書籍で購入しました。 「生命」という…

ワクワク、愛する

私は、口頭でのコミュニケーションは得意ではありません。 しかし、伝えたいこと、発信したいことは、山ほどあるのです。 押しつけではなく。 誰かを自分の思想に染めようと言うのでもなく。 発見したものを「見て!見て!」と親にねだる子どものように、 一…

「セミファイナル」と「ポケモンgo」

ネットで流通しているミーム(meme)に、 以下のような画像があります。 (ミーム(meme)とは、遺伝子(gene)のように、世界で複製・増殖する情報のことです 詳しくは、過去ブログ『増殖したがる「ミーム(meme)」』をどうぞ) 私は、この「セミファイナ…

「世界」とこんにちは

私は、動物行動学を「私達人間」を知るための重要なツールとしています。 それは、車の仕組を理解するには、 様々な機能のついた最新のオートマ車を観察するよりも、 マニュアル車や原付バイクを観察した方が早いからです。 まず原付バイクの仕組を理解すれ…

魚の世界で成立する「信頼」関係

ホンソメワケベラという魚をご存じですか? おそらく、多くの人がこの名前に聞き覚えがあると思います。 それは、この魚がとても変わった生態をしていて、 よくテレビで紹介されるからです。 (ホンソメワケベラのウィキペディアは、こちら) では、実際の画…

「見えないもの」を見る力

現在私達には、「見えないもの」を把握する力が求められています。 この力の重要性は近年特に顕著であり、 しかもこれから先、その重要性は指数関数的に増す一方です。「見えないもの」と言っても、 「神」とか「魂」のような神秘的な抽象概念のお話しではあ…

我思う故に「価値」あり

あなたは「価値」という言葉の意味を尋ねられたとき、 それを答えることができますか? 私は日常で散々「価値」という言葉を使っていながら、 その意味を明確に言語化することができないことに気づいたのです。 よく考えると私は「価値」という言葉を、フィ…

「お金」

「お金」は、現代社会において重要な価値観を形成しています。 「お金」は、単なる紙や金属ですが、 そこには原価以上の価値が乗せられている訳です。 「宗教」が人々の絶対の価値でなくなった現在、 お金だけが人々の見上げる灯火として、今なお煌々と輝い…

「ラプラスの魔」

今日は「ラプラスの魔」について。 私の中で、声に出して読みたい3大科学用語の一つとなっています。 残りの2つは、「シュレディンガーの猫」「マクスウェルの悪魔」です。 上記は、既にブログ記事としてアップしています。 内容が気になる方は、よかった…

「神」の存在を考える

「神」は存在するか? もちろん、私にはその答えはわかりませんが、 今までいろいろ知識を仕入れたり考察する中で、私なりの意見は持っています。 まず、聖書に登場するような「全知全能」の神はいないと考える次第です。 「全知全能」の神は、私達人間や動…

ドラマ「裸の大将」から「コミュニケーション」を考える

19世紀、何十万人もの受刑者を独居房に収容する大規模な心理学実験が行われたそうです。 隔離によって自己の内面と神に向き合い、更生を促す試みでしたが、 まもなく多くの受刑者が正気を失うことが明らかになりました。(ソース) 人にとって「他者」の存在…

人の「意識」の正体

人の「意識」の正体について、 Yahoo!知恵袋でとてもわかりやすい説明がありましたので、 それをご紹介したいと思います。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1410646359 質問は「”意識”とはなんですか?」 それに対する答えとして…

「戦争」を求めるのは愚かなこと 「平和」を信じることも愚かなこと

前回の記事で、 私は「善悪」の基準として、「功利主義」を支持すると書きました。 「個人の幸福の総計が社会全体の幸福であり、社会全体の幸福を最大化すべきである」 という考え方です。 つまりシンプルな話で、一人の人が喜ぶことよりも五人の人が喜ぶこ…

ジェレミ・ベンサムの「功利主義」

以前に、 マイケル・サンデル博士の「これからの正義の話をしよう」(早川書房)という書籍が 流行りました。 私も読み、感動した次第です。 「この本には、世界の全てが書かれている」と、感じました。 そこで提示されているのは、哲学の話。 哲学と言って…

種族内闘争

今、ノーベル賞学者コンラート・ローレンツ博士の、 「攻撃 悪の自然誌」(みすず書房)という書籍を読んでいます。 博士は、近代動物行動学を確立した人物として知られており、 私達に身近な話で言えば、 ハイイロガンのヒナが卵から生まれて最初に見た動く…

サバイバルこそ「生命」の本質

映画「ジュラシックパーク」が、 大きな興業収益をあげているようです。 それに比べて、現在地球上に生きている動物の映画は、 「ジュラシックパーク」ほどには、興業収益をあげていません。 よい動物映画も、たくさんあるのですが・・・。 私は動物たちや植…

「魂」の存在を、エクセルで説明する

エクセルで、「魂」の存在を説明します。 まず私達は、自律式のコンピュータであると認識して下さい。 それは「遺伝子」というプログラムによって、 私達の細胞の動きや私達の行動が決まってくるからです。 私達の行動が、 プログラムで決まってくるというこ…

「遺伝子」のプログラムの隙間に

今Kindleの電子書籍で、 コンラート・ローレンツ博士の著書「ソロモンの指輪(動物行動学入門)」を 読んでいます。 彼は、1973年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオーストリアの研究者です。 私達になじみの深い話で言えば、「刷り込み現象」の発見があ…

「遺伝子」の目的、「魂」の目的

「人間はどういう動物か(日高敏隆著)」(筑摩書房)という書籍を読みました。 その書籍で語られているのは、 動物行動学の観点から見た人間という存在の「本質」です。 「自分達とは何か?」ということをずっと考えている私には、とても興味深い本でした。…