人間とおしゃべりする動物

以前、「手話」で人間と会話をするゴリラ「ココ」をブログで紹介しました。
なんと今回は、「言葉」で人間と会話する動物を紹介します。
 
彼の名前はアレックス。
鳥のオウムです。
 
「なんだ、オウムか」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、「オウム返し」という言葉があるとおり、
オウム等の、人の言葉を真似る鳥は、
人間の言葉を発するけれども、
その意味までは理解していないと、今まで考えられてきました。
 
しかし、その常識は
アイリーン・ペッパーバーグ博士によって覆えされました。
 
彼女は根気強く、オウムのアレックスに言葉と意味をセットで教えていきました。
最終的に、アレックスは100以上の英単語を覚え、
「僕は〜したい」「僕は〜に行きたい」などの目的語や目的地を入れた
簡単な会話をすることができるようにまでなったそうです。
詳しくは、この記事をどうぞ。
 
百聞は一見にしかず。
以下の動画で、「水が飲みたい」というアレックスを見てみてください。

 
どうです? ちゃんと言葉の意味を理解して、話していませんか?
 
ゴリラのココの例でもそうですが、
動物にはちゃんと「心」があるということが立証された訳です。
アレックスは2歳児の感情と5歳児の知性を持っていたと、
ペッパーバーグ博士は言っています。
 
例えば、身近な存在のカラス。
彼らも一説にはチンパンジー並みの知能を持っていると言われています。
彼らカラスも、人間の行動を見ていろいろと考えているかもしれませんよ。
言葉には出さないですけどね。
私はたまに、馬鹿にされたような目でカラスに見つめられている時があります(笑)
 
ところで、残念ながらオウムのアレックス君は、実は4年前に亡くなっています。
オウムはすごい長生きをする鳥で、寿命は50年くらいなのだそうですが、
アレックス君が亡くなったのは、彼が31歳のときだったそうです。
 
彼が、この世界から去る最後の夜に、
彼は大好きな博士と以下のような会話を交わしたそうです。
アレックス「You be good. I love you.」
博士「I love you, too.」
アレックス「You'll be in tomorrow.」
博士「Yes, I'll be in tomorrow.」
 
アレックス「博士はとても優しい人だね。大好きだよ。」
博士「私も大好きよ。」
アレックス「博士は、明日も(この世界で)優しい人でいてね。」
博士「ええ、明日も優しい人でいるわ。」
 
私はこの会話を読んで、とてもじーんとしました。
「大好き」って言葉の素晴らしさ。
 
私は、小学3〜4年生の頃にピーちゃんというインコを飼っていました。
とても頭のよい子で、私が小学校から帰ってくると、
いつも肩の上に乗ってきたものです。
そして、指を出すと彼女は指に頬をうずめます。
お互いに「大好き」同士の相思相愛の関係。
ピーちゃんが死んだときには、
生まれて初めてのものすごいショックで、大泣きをした覚えがあります。
もし叶うなら、ピーちゃんと一言だけ会話をしたかったです。
「大好きだよ。」「私も大好きよ。」
 
確実に、人間以外の動物にも、心があり、愛があります。
ときには、
道端にいるハトやカラスにも優しい視線を向けてあげましょう。
この理不尽な世界に同居する大切な仲間なのですから。