「とんぼ」の眼鏡は・・・
会社への出勤時、家の植木に来客がありました。
羽に特徴がある「とんぼ」。
後で、名前を調べようと携帯で撮影しました。
会社から帰ってインターネットで調べてみたら、
「コノシメトンボ」というトンボのようです。
ウィキペディアはこちら。
日本全国に普通にいる「とんぼ」のようです。
名前の由来は、「ノシメトンボ」の小さい種類とのこと。
そして、「ノシメ」とは「熨斗目」と書き、
江戸時代に流行した着物の模様だそうです。
こんな柄です。
この着物の袖の下の色違いの部分が、
この「とんぼ」の羽のパターンと類似しているという訳です。
ところで、「とんぼ」の語源って知っていますか?
私は生まれてこの方、「とんぼ」の語源なんて考えたこともなかったのですが、
今回ふと疑問が芽生えたので調べてみました。
面白い説は、「飛ぶ棒」が変化して「とんぼ」。
しかし、「とぶ」という大和言葉と「ボウ」という漢語がつながるのは
歴史的におかしいらしく、「飛ぶ羽(とぶは)」ではないかという説が有力だとか。
また、「とんぼ」は戦国武将に愛された虫でした。
なぜなら、「とんぼ」は前へ前へと飛んで絶対に後ろには飛ばないから。
伊予の猛将金子元宅など、「とんぼ」を家紋にしている武将もいたようです。
確かに「とんぼ」は「蝶」とは違って、質実剛健な男性的なイメージを受けますね。
実際、「とんぼ」は肉食のハンター。
幼虫時代の「ヤゴ」の時は、水中で水生昆虫を補足し、たまに小魚の体液も吸います。
また成虫の時は、蚊や蝿などの飛翔昆虫を空中で捕獲し、
がっしりと獲物を6本の足で捕らえて草や木の枝などに着地、
発達した鋭い大顎で獲物をかじって食べます。
南米産のハビロイトトンボなんかは、
巣を張っているクモに体当たりし、落ちてきたクモを捕食する性質を持ちます。
あの華麗なるハンターのクモを獲物にしてしまうなんて、上には上がいるものです。
この獲物を捕獲する能力に欠かせないのが、発達した視力。
「とんぼ」の複眼は、実に270度の視界を持ち空中戦に特化しています。
当然複眼にはまぶたがありません。
そこで、複眼はいろいろな色に生まれつき着色されサングラスの役割を果たしています。
このように見ていくと、「とんぼ」の精悍な顔つきは、
空軍のパイロットとかぶる部分があるような気がします。
「とんぼ」は戦国武将の家紋だけでなく、
現代の空軍のマスコットとしても十分やっていけそうですね。