「時間」に「意味」を

「幸せ」な人生を歩もうとするなら、
「時間」の使い方にも気を使うべきかもしれません。
 
とは言え、私は怠惰な人間ですので、
自分自身の課題としても「時間」を制御する方法を考察していきたいと思います。
 
まず、「時間」と「幸せ」の関係を考察。
昨日のブログでも描きましたが、「幸せ」には2種類の感じ方があります。
すなわち現在進行形で感じる「幸せ」と、過去の記憶を振り返って感じる「幸せ」です。
ですので、自分にとって意味のない「時間」を使ってしまっている場合、
その瞬間は「幸せ」かもしれませんが、
一日の終わりに振り返ると
「幸せ」ではなく「後悔」が待っているということも多々あります。
「遺伝子」に引っ張られると、そんな「時間」の過ごし方になってしまう訳です。
 
じゃあ「遺伝子」に負けないように頑張ればよいのかと言うと、
その必要はないと思っています。
むしろ頑張るのは逆効果。
頑張っても勝てないのが「遺伝子」です。
頑張れば頑張るほど、「後悔」という名の「不幸」に飲み込まれていきます。
そうではなくて、自分が本当にやりたいことを「考える」ことが、
この「幸せ」でないループから抜け出す「脱出口」なのです。
 
それから勘違いの多いことが一つあります。
別に、世間一般に立派と思われていることに使う「時間」のみが
「幸せ」ではないということです。
「勉強」や「仕事」も楽しくなければ、それは「幸せ」な時間ではありません。
 
「遺伝子」からの「誘惑」でもなく、他からの「押し付け」でもなく、
「真の自分」がやりたいことに「時間」を使った場合のみ、
「幸せ」な「時間」を味わえ、「幸せ」な「人生」を構築できるのです。
 
では、「真の自分」がやりたいこととは何か?
それを知るには、自分にとっての「意味」を考える癖が必要です。
それと、昨日のブログで描いた「何気ないものから好ましいもの」を見つける力も。
 
自分にとって「意味」のある「時間」とは何かを考えるとき、
有用なのが以前のブログでも紹介した「フランクル心理学」です。
「夜と霧」の著者であるヴィクトール・フランクルは、
どんな時も人生には「実現されるべき意味」が必ずあって、
発見され実現されるのを待っていると言います。
そして、「実現されるべき意味」を探すための指標として提示しているのが、
「三つの価値の領域」です。
詳しくは、私の過去ブログを見て頂きたいのですが、
「三つの価値の領域」は、「創造価値」「体験価値」「態度価値」の3つで構成されます。
すなわち、これらの「価値領域」に紐づけて「意味」のある「時間」を過ごすとき、
「人生」は「幸せ」に包まれるのです。
 
上記3つのうち、「創造価値」や「体験価値」のある「時間」を過ごすためには、
事前のプランが必要となります。
平日でも休日でも、
事前に「やりたいこと」「やらなければいけないこと」をリストアップしましょう。
「やりたいこと」は、「創造価値」や「体験価値」に紐づけて考えることがコツです。
そして、「やらなければいけない仕事や勉強」にも
「創造価値」や「体験価値」を紐づけて、やることの「意味」を用意します。
そうすることで、「意味」のある一日を過ごすことが可能です。
そしてその一日一日は、充実した「幸せ」な「人生」を構成していきます。
 
「やらなければいけないこと」の中には、
もちろん嫌々やらなければいけないこともあります。
「創造価値」も「体験価値」も見つけられないこともあるでしょう。
また、予期していないアクシデントも起きるかもしれません。
そういった場合も「創造価値」や「体験価値」を見出すことはできないでしょうね。
 
こういう時に引っ張り出すのが、「態度価値」なのです。
アウシュビッツを経験したヴィクトール・フランクルは、
強制収用された地獄のような「時間」においても「態度価値」があれば、
その「時間」に「意味」を持たせることが可能だと言っています。
例え過酷な運命によって「創造価値」と「体験価値」を奪われてしまっても、
運命に対してどのような態度を取るか、その運命をどう引き受け、
そこから自分の人生をどう創っていくのかによって、
得られる「意味」があるのです。
 
さて、そろそろまとめに入ります。
「幸せ」な「人生」を構築するには、目の前の「時間」に「意味」を持たせることが大事。
そうして、「遺伝子」に負けて「意味」のない「時間」を過ごすことを減らしていく。
まずは、今日や明日という「一日」を素敵にプランすることです。
あなたにとって「意味」のある「時間」をなるべく一日に埋め込むのです。
 
私は、これを実践するためにノートを創ろうと思っています。
メモ帳程度の大きさのノートの1ページを使って、
会社から帰るときに明日やることをリストアップします。
もちろん、それぞれに「意味」を添えて。
 
それから、中期的なプランニングも大事です。
自分にとってワクワクすることや大切なこと(例えば旅行の予定とか)は、
仕事のスケジュール帳にでも混ぜて載せておきましょう。
中期的なプランニングについては、
思いついたら、できるかどうかなんて考えずに、
すぐに書くようにするといいです。
載せるだけでワクワクするし、
ワクワクするから、なんとか実現できるアイデアも湧いてくるでしょう。
それでも物理的にその日程で不可能だったら、延期すればいいだけですし。
延期したって、スケジュール帳上に存在することに「意味」があります。
仕事のスケジュール帳を持っていない人は、
「グーグルカレンダー」とか手軽でわかりやすくてオススメですよ。
 
大事なのは、自分が「時間」に流されるのでなく、
自分が「時間」をデザインすることなのです。
「努力する」必要も「頑張る」必要もありません。
「努力」の天才と呼ばれる人も世の中にはたくさんいますが、
私の見立てでは、彼らは「努力」する対象に強力な「意味」を持っているはずです。
私のような怠け者は、
「意味」のない「時間」を、「意味」のある「時間」で塗りつぶしていくところから、
始めたいと思っています。
 
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