レールの外には、「縁」という風が吹いている

私は、かつて就職した大企業を辞めて、
レールを外れて生きています。
現在の私は、なんとも先の見えない不確実な境遇なのです。
 
大企業の社員や公務員として働かれている方々のように、
自身の進む方向がある程度、レールに従って自動的に進んでいくのとは違い、
私の将来は、目の前に様々な海流が流れる中、手こぎボートで進んでいるような状況です。
自分の行き先がどう転がっていくのか、正直見当がつかないところがあります。
 
こういう状況で生きていると、「縁」という存在を強く感じるようになります。
会社の人事部や役員といった特定の存在に自身の将来を決定される秩序だった環境ではなく、
様々な不特定多数の人々との出会いによって自身の未来が形成されるようなカオスな環境下では、
「縁」が自身に及ぼす力を、結構強く感じることができるのです。
 
あたかも「縁」は、自分という帆船を運ぶ「風」。
そして驚くことに、その「風」はまるで何かの意思を持っているかのように、
思いも寄らない幸運な方向に自身を押し進めようとします。
 
この「風」を、帆いっぱいに受けましょう。
どうすればいいかというと、「縁」を大切にするのです。
生じた「縁」を選り好みせず、いつも感謝して向き合っていけば、
きっとあなたにとって幸運な方向に「風」が吹き始めます。
そして、多くの「風」が皆同じ方向に吹くことで、あなたは一気に推進力を得るのです。
 
レールの先に、あなたの望む未来がないのなら、カオスの海に飛び込んでみるのも一興。
「縁」という「風」を大切にすれば、
「縁」はきっとあなたを素敵なゴールに導いてくれることでしょう。
 
長い人生を航海するにあたって、最もうまく対処すべきエネルギーは「縁」なのだと思います。
「縁」の力なしには、私たちはどこにも行けないのです。