肩の力を抜いて、「美しく」生きていこう

居酒屋チェーン「ワタミグループ」の会長、
渡邉美樹さんがネットでちょっとした話題になっています。
なんでも、前回の都知事選挙に続いて、
今度は国会議員を目指すべく、自民党から参議院選挙における公認をもらったそうです。
 
渡邉美樹さんと言えば、一代で夢を実現した「努力」の人というイメージだと思います。
彼は、典型的な「成功」を追う人です。
日本でも有数の居酒屋チェーン「ワタミグループ」をつくりあげ、
いまや介護の分野にも進出しています。
また、郁文館という高校を買収し、現在は同学校法人の理事長です。
そして、昨今の政界進出。
 
「夢」を「努力」で実現するすごい人だなぁと素直に感嘆します。
ただ一方で、私にはとうていできない「生き方」かもしれないなと感じる次第です。
ご自身の「人生」の「目的」を「成功」一本に絞り、
疑いもなくそれを追求した揺るぎない彼の「価値観」をマネすることは、
私にはできないと思います。
 
渡邉さんは、元々裕福な家庭に生まれたそうですが、
小学校5年の頃に、お母様の急逝、そしてお父様の会社の清算、という不幸に見舞われ、
将来は社長になることを目指すようになったそうです。
 
人の「人生」には、いろいろなストーリーが用意されています。
渡邉さんの「人生」という「小説」は、
「努力」をして「成功」をつかむ立身出世物語なのでしょう。
 
一方、私はどんな生き方をしていきたいのか?考えました。
私にも、今まで生きてきたストーリーがありますし、
生まれて持ってきたものも、私オリジナルのものです。
そんな風に生まれ生きてきた私にも、目指したい「生き方」があります。
 
それは、
肩の力を抜いて「美しく」生きていきたい
ということ。
 
この「世界」は、
有限な「モノ」を奪い合い、そのために人々がお互い傷つけ合うという、
一つの「本質」もしくは「宿命」を有しています。
 
私も、ちっぽけな「モノ」のために今まで多くの人を傷つけてきたし、
そして、多くの人から攻撃を受け、多くの痛みを経験しました。
「モノ」と「心」は、「陰」と「陽」のように二極の相反する存在です。
「モノ」を追えば追うほど、「心」ない「言葉」や「行動」が当然になってきます。
 
私は「心」ある「人生」を送りたいです。
幸いなことに、
私は生まれつき「モノ」への「執着」もありませんし、
生きる過程で「モノ」に飢える経験もしませんでした。
そして、「人生」や「死」についてもよく考え、
「老後」に対する余計な恐怖は持たずに、
なんとかやっていけるだろうと思うと同時に、
なんともならなければそれまでだと「観念」しています。
 
自分が生きるのに必要な「モノ」は、自分の「努力」で得ることは当然ですが、
それ以外は「心」豊かな「人生」を送りたいなと思う次第です。
「心」こそが私たちの「本質」であり、
「心」こそが「幸せ」をもたらすと考えています。
 
「心」ない言動は、他者に「苦しみ」を与えるだけでなく、
自身の「心」も削られていき、
「幸せ」を感じる「心」の使い方ができなくなってくるのです。
 
渡邉美樹さんほどではありませんが、私も私だけの独特の「生き方」を追っています。
生きている間に、できるだけたくさんの「心」を渡したい。
「心」ある言動を行っていきたい。
 
「モノ」は有限ですので、どこからか「調達」をしないといけません。
ですので、お金等の「モノ」は、会社のようなシステムを作らないと、
多くの「モノ」を得ることができず、
結果として多くの「モノ」を、例えばお給料として社員に与えることはできない訳です。
「モノ」がなくて困っている人には、
私も積極的に自分の「モノ」を渡すこともしてきましたが、
「不幸」を解消できるほどの「モノ」を与えることはできていません。
 
しかし、「心」は各人の中から無限に湧き出てきます。
だから私は会社のようなシステムを作らずとも、
惜しむことなくたくさんの「心」を他者に渡すことができるのです。
 
実際には、「モノ」である「欲」や「本能」が邪魔をして、
100%純粋に「心」を渡している状態にはなっていません。
また、「モノ」由来の他者からの「心」ない行動にも、少しは動じるところもあります。
 
だから、聖者のように無限に「愛し」「受け入れる」ことはまだまだ難しいのですが、
自分の中では結構いい感じで、
「心」を与える「人生」になってきていると感じている次第です。
 
そういった「人生」に向かう私の「推進力」は、
「心」を渡すことこそが「幸せ」の源泉だと「信」じていること。
 
私という「人生」の小説は、
一人の弱い人間が「人生」の「本質」を求め、
そして他者に「心」を渡すことの「幸せ」を知り、
「心」ある「幸せ」な美しい「人生」を体験する感動のストーリーです。
既に、そういった「人生」を追うが故に出会った人々もいらっしゃいます。
私の小説は、私自身にも予想のできない展開で、現在進行形で日々紡がれていくのです。
 
個人的には、
渡邉美樹さんの「人生」のストーリーにも負けないくらい感動的な物語だと思います。
 
 ドブネズミみたいに美しくなりたい
 写真には写らない美しさがあるから
 ドブネズミみたいに誰よりもやさしい
 ドブネズミみたいに誰よりもあたたかく
  (THE BLUE HEARTS 「リンダ リンダ」より)