はぜる「雑草」

今日のテーマは、「雑草」です。
最近ブログには描いていませんが、私はまだまだ趣味の雑草は続けています。
街を歩いていて気になった雑草はスマホで写真を撮り、
雑草の特定をしたりしているんですよ。
雑草の特定や、今日のブログの引用書籍としては、
「街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本(岩槻秀明著)」を使っています。
 
さてこの時期は、ポップなオレンジ色のナガミヒナゲシの時期は終わり、
(過去ブログ:【雑草界のルーキー】ナガミヒナゲシ
多くのドクダミが特徴的な形の目立つ白い花を咲かせています。

 
今日は、ドクダミほど目立ちませんが、
この時期に花を咲かす、ある共通する性質を持つ2つの「雑草」を紹介したいと思います。
 
まず、ご紹介したいのはこちらの「お花」。


 
実際に見ると白と紫のコントラストが可憐なかわいい「お花」です。
小さな草なので、注意して足下を見つめていないと見つけられないかもしれません。
 
この「雑草」の名前は、トキワハゼ。
ほぼ1年中「葉」があるから、「常葉」で「トキワ」。
そして、「種子」がパチンってはじけて広がるから「ハゼ」。
この2つを合わせて、「トキワハゼ」です。
 
トキワハゼのめしべは、蛇が口をあけたような形をしていて、
そこに花粉がついたり、指が触れると、
まるで蛇が花粉を飲み込むようにかぷっと閉じます。
これは柱頭運動と呼ばれ、確実に受粉するための知恵なのだそうです。
このことを知った時、こんな小さな雑草も一生懸命生きているんだなと思いました。
 
実際に見つけると、
「雑草なのにこんなにかわいい花を咲かすんだな」と思える造形なので、
道ばたや空き地で探してみるのも楽しいかもしれません。
 
「雑草」を調べていくとわかったことがいろいろありますが、
一つは、雑草は知恵モノ揃いだということです。
トキワハゼも小さいのにいろいろと考えています。
先ほど説明した受粉の仕組みもそうですし、
あとは種子をはじけさせて種子を周囲にばらまくという工夫。
 
一生懸命、生きていますよね。
「雑草」も名前がわかったり生態がわかったりしてくると、愛着が湧いてくるモノです。
一旦調べがついた雑草は、以降その人の人生において、
普通に街を歩いているだけでも無意識下に視界に飛び込んできて、
花が咲いたことを主張してきます。
「見て、今年もがんばってこんな花を咲かせたよ!」
 
さて、種子をはじけさせる雑草と言えば、
世界中に分布している「キング・オブ・雑草」を忘れてはいけません。
それは、誰もが見たことがあるくらいメジャーな「雑草」です。
そしてそれは、この時期に黄色のかわいい花を咲かせます。
 
その名を「カタバミ」と言います。
写真をどうぞ。

 
名前を知っている方も多いかもしれませんね。
ただ、この雑草をクローバーと勘違いしている方はいませんか?
クローバーはこっちです。

シロツメグサと言います。
 
私は、カタバミの方をクローバーと勘違いしていて、
四つ葉のクローバーを一生懸命探したことを覚えています・・・
 
このどこにでも生えているカタバミも、
写真のようなかわいい黄色の花を咲かせるのですが、ご存じでしたか?
もうすぐ時期が終わってしまいますが、まだまだ咲いていますので、
道ばたや公園、空き地などで探してみて下さい。
以外にすぐに見つかると思いますよ。
 
さて、このカタバミの花が咲き終わり、
種子ができると、この種子も触るとパチンってはじけます。
雑草界には、結構はじける草が多いのです。
 
あともう一つだけ、カタバミの豆知識を描きましょう。
このカタバミの葉をちぎって10円玉にこすりつけると、
なんと10円玉が綺麗になります。
葉っぱにシュウ酸という酸が含まれているからです。
あなたは、カタバミの葉っぱが虫に食われているところを見たことがありますか?
ほとんど完全な形での葉っぱしか見たことがないはずです。
それは、葉を食べる虫がシュウ酸を嫌うから。
カタバミも一生懸命、弱肉強食に対抗しています。
 
春から夏にかけては、「雑草」の季節です。
街を歩いているだけで、さまざまな「雑草」の花を目にすることができます。
天気のよい休日、「雑草」の花を見に公園に足を運んでみるのも面白いです。
きっと、「この花や草はなんて名前なんだろう?」って興味が湧いてくると思います。
 
他の「命」に興味を持てるようになってくると、
他者に対する「優しさ」も育まれるのではないでしょうか?
どんな「生命」であれ、それが一生懸命生きている限り、
私たちに教えてくれることはたくさんあると思います。