「心」のアレルギー症状

先日、『「自分像」を破壊する』というブログを描きました。
 
そのブログを描いたときは、「苦しみ」の渦中にいるときでした。
その「苦しみ」で、もだえ苦しむ中、
生きる「苦しみ」を消し去る方法に気づき、
それをブログに表現しました。
 
この方法は、実行しさえすれば必ず「苦しみ」が消える方法です。
特に、対人関係から来る「苦しみ」には劇的な効果が期待されます。
 
私は、気づいたのです。
人は「あるもの」に固執するから、「苦しみ」に囚われるんだと。
 
詳しくは、上記過去ブログを参照して欲しいのですが、
その「あるもの」とは、自分が自分に持つ「イメージ像」です。
 
人は、自分を頭の中でイメージするとき、特定の人物像が想起されます。
「私は、イケてる。」
「私は、頭がいい。」
「私は、優しい。」
「私は、無能だ。」
「私は、頭が悪い。」
「私は、醜い。」
 
様々な自己評価を複合したセルフイメージです。
 
この「自分像」は、生まれたときからせっせと創りあげられてきました。
おそらく「自分像」は、「自我」の形成に必須です。
脳内仮想自分を創造することで、
初めて対人における振る舞い方を決定することができます。
 
この「自分像」がなければ、
対人にどういうアクションを起こしたらよいかわからなくなるでしょう。
 
「私は、イケてる。」という「自分像」を持つ人は、
異性に積極的に振る舞います。
一方で「私は、醜い。」と感じる人は、どうしたって異性に消極的になる訳です。
 
喧嘩もこの「自分像」が原因で起こります。
「自分像」を相手が破壊するような言動をするとき、相手は怒るのです。
 
ですから、相手が持っている「自分像」を理解しようとすることは、
対人関係においてとても重要だと考えます。
相手を傷つけたいなら別ですが、
多くの場合は相手の「自分像」を肯定してあげた方が、
人間関係は絶対に円滑に流れる訳です。
 
無用な摩擦は不毛ですし、それどころか互いに消耗してしまいます。
ハムスターの回し車のごとく、こんなことにエネルギーをかけても、
どこにも進むことはできないのです。
例え、その摩擦で優勢に立っていると思っていても、
相手のことに執着があるうちは、
相手のことが頭にチラつき「幸せ」な気分からは遠ざかります。
 
このことは、花粉症で例えることが可能です。
人体は、無害なスギ花粉を敵として認識し、
抗体を大量に送りつけて勝った気でいます。
しかし、実際にはくしゃみや鼻水で不快な症状に陥っているのは自分自身なのです。
 
花粉症の構造を知ると、
「おいおいスギ花粉を敵として認識してどうするんだよ」って感想が湧いてくると思います。
私も花粉症ですが、止まらないくしゃみや鼻水は結構辛いですよ。
 
そして「心」の中でも、無駄な「敵」判定が行われています。
この「敵」かどうかを判断するのが、「自分像」なのです。
 
「自分像」を攻撃するような評価をする人は、「敵」として認識されます。
そして、その「敵」に対して、ストレスを感じ攻撃を開始すると共に、
自分を苦しめる、くしゃみや鼻水に相当するようなアレルギー症状が発生するのです。
 
この「心」のアレルギー症状を解決するには、どうしたらよいと思いますか?
 
私は、「自分像」を破壊するのが一番だと想うのです。
確かに長い年月をかけて創ってきたものですが、所詮本当の自分ではありません。
 
「偶像」あるいは「虚像」の類です。
 
ずっと信仰してきた「自分像」ですが、
これを自らの手で破壊することで、相手の評価を素直に受け取ることができます。
 
「自分像」がなくなれば、どんなにネガティブな評価も、それが自分だと認められるのです。
 
今、私を見下している人がいます。
しかし、その人の評価も私の一側面を表しているのです。
確かに私は、見下しの対象になってもおかしくないちっぽけな人間だと想います。
 
しかし一方で、私を「優しい」「誠実」と評価してくれる人達もいるのです。
その評価についても、素直に受け止めます。
確かに私は、優しくて誠実な一面を持っているのでしょう。
 
こんな考え方をしていけば、「心」のアレルギー症は治っていくと想います。
 
「自分像」は、自分で破壊しましょう。
他人に破壊されるよりも、よっぽど苦しまずに破壊できますよ。