「安全第一」・・・第二と第三は?


 
皆さんは、よく工事現場で「安全第一」という言葉を見かけませんか?
あれは、「安全を第一に作業してね」という標語ですが、
この言葉には、こんな語源があります。
 
第二次大戦当時のアメリカでのお話です。
当時の労働者はとても劣悪な環境で働いていました。
例えばシカゴの製鉄所では毎年従業者1万人のうち1,200人が
事故で死亡または重傷を負っていたといいます。
そんな時代、
当時USスチール社の社長であったエルバート・ジャッジ・ゲーリー
労働者たちの苦しむ姿に心を痛めていました。
熱心なキリスト教徒でもあった彼は人道的見地から、
当時の「生産第一、品質第二、安全第三」という会社の経営方針を
「安全第一、品質第二、生産第三」に変更したのでした。
 
その結果どうなったか?
この方針が実行されると、労働災害はたちまち減少。
さらに 品質・生産も以前よりも向上したといいます。
こうして「安全第一」という標語はアメリカ全土に、
やがて世界中に広まっていったのです。
 
<今回のまとめ>
(1)昔、安全は第三だった。
(2)「安全第一」の次に来るのは、「品質第二」「生産第三」である。
 
「安全第一」という今なら当たり前の標語も、
当時の労働者の苦難や犠牲の上に、
そして、ある一人の経営者の良心と英断の上にできた貴重な言葉だった訳です。
 
今回の福島の原発問題。
国民の安全は何番目に来るんでしょうね?
もちろん「安全第一」ですよね?